今回は、

“擬人法で表現を豊かにする方法”

をお伝えしたいと思います。

 

↑是非会話音声画像付きの【動画】でご覧ください。
(内容は記事と同じですが、音声必須となります!)
※動画の長さは8分07秒です。

 
 

擬人法の概要

 

表現豊かなコメントができると、例えば、

・舐められにくくなる
・自分の発言が注目されやすくなる
・リーダー的存在になり格が高まる

などの結果を得られるので、
よかったら是非覚えてみてください。

 

ではまず、擬人法とは何かというと、

“人間以外のものを
人間に見立てて表現する方法”

のことで、

 

学問的には、下記のような表現が
例としてよくあげられています。

雨が降る → 『空が泣く』

鳥が鳴く → 『鳥が歌う』

海に行きたい → 『海が呼んでいる』

 

この様に表現することで、
少ない文字数でありながら、

例えば
【寂しい感じの雨】や【笑顔で鳴く鳥】

あるいは【手招きする海】みたいに、

 

元々の意味に加えて

“感情や動作”

が言葉の中に含まれるので、

聞き手は、それを聞いただけで
情景を思い浮かべやすくなります。

 

この、

“イメージのしやすさ”や“言葉の濃度”
あるいは“普通とは違う着眼点”が、

上質なコメントである要素となるので、

それを言うスキルがある人は一目置か
れるし、格も高まる、といった具合です。

 

ただ、先の例のような
検索して出てくる感じの表現は、

ほとんどが

“書き言葉”

なので、会話ではあまり使えません。

 

例えば雨の日にデートをしていて

『空が泣いてるね』

とか言ったら、聞いてる方は

『(うわっ・・・^^;)』

ってなっちゃいますよね^^;

 

一方で、例えば仕事帰りに、駅前に
ムクドリが大量発生している様なときに、

『うわ~、ムクドリやばいですね。
・・・大合唱してますね^^;(苦笑)』

という感じに応用できれば、
普通に使えるかなという感じです。

 

書き言葉の方は小説とかを見れば
いくらでも出てくるのですが、

それを話し言葉に応用するのが
ちょっと難しかったりするので、

そのへんも踏まえて
今回の例をご参考いただければ思います。

 
 

例1.パソコン

 

擬人法を使うには、基本的には

『パソコンが~する』

のように、
物を主語にする形の文章を作ります。

 

例えば、

『パソコンの調子が悪い』

を擬人法で表現する場合は、

『パソコンが体調不良だ』

のようにする感じです。

 

そしてこの場合、実際の会話においては、
例えば誰かが夏バテで休んだ日であれば、

上「今日パソコンの調子が悪いんだよね」

男「あ~そうなんですか。・・・夏バテですかね?(笑)」

と、自然な形になるように
会話の中に組み込む感じです。

 

他にも例えば、

パソコンで難しいデータ処理をして、
上司に報告して褒められたときに、

 

上「おお~、がんばったじゃん(笑)」

男「いえいえ~、あの、全部パソコンがやってくれました(笑)」

上「パソコンがやったんだ(笑)」

とか、

 

上「おお~、がんばったじゃん(笑)」

男「いえいえ~、あの、パソコンがすごい頑張ってくれて(笑)」

上「いやいやいや(笑)」

などと謙遜したり、

 

あるいは後輩に社内システムの
使い方などを教えるシーンで、

間違った入力に対してエラーメッセージが
ポン!っと出るようなときに、

 

男「この状態でスタートすると・・・、
(ポン!)怒られちゃうから(笑)」

女「わかりました(笑)」

みたいに言ったりできます。

 

つまり、まず最初に、

『パソコンが体調不良』
『パソコンががんばる』
『パソコンが怒る』

などの書き言葉があって、

 

次にそれを、
会話で自然に聞こえるように言う、

という2ステップ必要な感じとなります。

 
 

例2.襲撃、攻撃

 

例えば、電柱やドア等にぶつかって
体が結構よろけたときに、

『いてっ。・・・電柱に襲撃されました』

という感じで言い訳ができると思います。

 

他には、虫がまとわりついて
くるようなときに、

『すげ~攻撃してくるんだけど(笑)』

などと軽く言えればいいと思います。

 
 

例3.ペット

 

特に小説とかで、

『私は猫のタマに注意された』

みたいな書き言葉がありますが、

 

例えば、自分のペットを、
写真を見せながら紹介するときに、

『こいつご飯ちょうだいしか言わないんですよね(笑)』

のように応用ができます。

 

ちょっと書き言葉の原型が
残っていないのですが、

ペットに何かを言われるという視点
そのものを応用する、という感じです。

 

なので、例えばこれの延長で、

『あ、でも、たまにいってらっしゃいも言ってくれる(笑)』

のように続けることもできます。

 
 

例4.勝手に、ひとりでに

 

『手が勝手に・・・』

という言い回しがありますが、
体の一部に擬人法を使うこともできます。

 

例えば、ついついお菓子を
食べちゃうという話題のときに、

『食べちゃダメなのはわかってるんだけど、手がひとりでに動いちゃうよね(笑)』

のように言ったり、

 

そこから、

『一回動き出すとなかなか止まってくれないよね』

と続けたりする感じです。

 

他には、例えばコンビニとかで、

前の人が陳列棚からポロッと落とした物を
元の場所に戻したのを褒められたときに、

 

『俺は拾うつもりはなかったんだけど、体が勝手に動いちゃったんだよね』

とかいうと、

冗談で照れ隠しをしている感じになって
いいんじゃないかなと思います。

 
 

例5.比喩をからませる

 

例えば、

『太陽が汗をかくくらい、暑い』

『キリンが嫉妬するくらい、首を長くして待っていた』

という感じです。

 

他にも、ちょっと汚くてすみませんが、

『ゴキブリもびっくりするくらいやり方が汚い』

『便器がしかめっ面するくらい臭いのが出た』

という使い方ができます。

 

特に太陽やキリンの例はそのまま言うと
書き言葉っぽくて微妙なので、

セリフのようにすらすら言うのではなく、

 

女「超暑くない?^^;」

男「やばいよね。・・・太陽が、」

女「うん」

男「汗をかくくらい、」

女「ん?(笑)」

男「暑い(笑)」

女「あはは、なにそれ(笑)」

 

と、一言一言を堂々とした表情で
言い聞かせるように言うなど工夫すれば、

本来ならゾワゾワするような言葉でも
会話で使えるかなと思います。

 
 

例6.悲鳴をあげる

 

ほぼ慣用句で、

『肝臓が悲鳴をあげる』

と言ったりしますが、よく見ると
擬人法ですので応用を考えてみましょう。

 

例えば仕事が忙しくて疲労困憊な上司に、

『体が悲鳴をあげてるんじゃないですか?』

と言うだけで、労りがよく伝わって
喜んでもらえるかなと思います。

 

あるいは自分のデスクトップのファンが
ウイ~ンと大きな音をたてたときに、

『なんかパソコンが悲鳴をあげてるんですけど・・・(笑)』

などと言えると笑いになると思います。

 
 

例7.諦める

 

例えば、

花に水をあげるのを忘れてて、
翌朝見たら枯れてしまっていたときに、

 

『たぶん昨日の夜中くらいに、生きるのを諦めたんだろうね』

のように言うと、
より切ない感じになると思います。

 

他にも、海鮮居酒屋の
いけすで泳いでいる魚の話題の中で、

『食べられるの薄々気づいてるんだろうね(笑)』

みたいな流れになったときに、

 

『たぶんもう諦めてるよね、海に帰るのは(笑)』

という感じで被せていけたり
するかなと思います。

 
 

その他、書き言葉の例

 

豊かな表現をする方法は
すごくたくさんありますが、

今回の擬人法はその一つにすぎないので、
できなくても別に問題はありません。

 

ただ、

どんな物でも主語になりえるので
使える場面がすごく多い、という事から、

もし得意技にできれば、コメント時の
強い味方になるかなと思います。

 

なので、ご自身のキャラに
合っているようであれば、

是非、集中学習をして
いただければと思いますが、

 

1~2ヶ月くらい毎日のように、

擬人法の表現を考えたり、
たくさん暗記したりすることで、

脳に擬人法の思考回路が定着して、
習得に繋がってくるという感じです。

 

なので最後に、

よくありそうな擬人法の書き言葉を
適当に20個紹介しますので、

 

視点を広げたり、話し言葉への
応用の元ネタにするなど、

お役立ていただければと思います。

 

僕はエビが好きだ。でも、エビは僕の事が嫌いだ。

早く食べて、とプリンは彼女を誘惑した。

魚は観念したように、まな板の上で静かになった。

日本は今ステージ4の癌に侵されている。

うちのエアコンはすごく気まぐれだ。

街は知っている。山も森も知っている。知らないのは君だけだ。

その空間は、どんな人間もダメにする。

花は笑っていない。笑わされているだけだ。

無口な岩があぐらをかいて道を塞いでいた。

風は私にささやいたあと、スカートをめくりあげた。

そのバラは勝ち誇ったように美しさをアピールしていた。

車は不機嫌そうに、夜の街に消えていった。

振り返ると、目に映る全てが僕を哀れんでいた

このプロジェクトは、強力なリーダーを求めている。

飲み放題という看板が、僕らの足を止めた。

その言葉に笑われたような気がした。

彼のカメラは、露出の多い女性を好むようだ。

そのいまいましい規則が、僕のアイデアを無価値にした。

目覚まし時計は、諦めずに私を起こし続けた。

相談所は、大きな口を開けて獲物を待ち構えている。

 

では、今回は以上となります。
ご視聴ありがとうございました!