~動画本文~
前回までの講座で
この三角構文を進めてきましたが、
初対面の人とはこれでうまくいっても、
2回目、3回目、
あるいはもっと身近になった人が
相手だとうまくいかない…
と困っている方も
多いのではないでしょうか?
これはいわゆる、
“会えば会うほど話題がなくなる”
というやつですね。
なので今回は、
その対処法を学んでいきましょう!
まず、じゃあそもそも何故、
初対面だと話題が(ある)のでしょうか?
たぶん想像がつくと思いますが、
多くの場合その理由は、
“プロフィール系の質問ができるから”
ですよね!
例えば、趣味とか血液型とか、あるいは
仕事のことや休日の過ごし方など
こういう情報を教え合うことで
会話が進む、という事です。
(ちなみに仕事関係の場合は、それよりも
前に仕事の細かい話も出来るので、
更に会話がイージーモードになる、
という感じです。)
ところがこの場合、
一通り情報を教えあったら話すことが
なくなってしまいますよね。
これはつまり、
プロフィール系の質問ばかりに頼ってるから
ネタ切れになり終わっちゃうわけなので、
プロフィール系以外の質問が
たくさん出来るようになれば、
この問題は解決するということです。
では、具体的に何を質問すれば
いいのでしょうか?
その代表的な答えとして
“近況を聞く”
というのがあります。
一番わかりやすい例ですと、
「最近どう?」とか、
「仕事は順調?」などになります。
これは、実際に大人のサラリーマンが
よく質問してそうですよね。
あるいは、
「朝ご飯食べた?」
「お昼どこ行ったの?」
というのも、
分類としては近況の質問ですね!
では、こういうのはどうでしょうか。
例えば、
“韓国ドラマにハマッてる”
と、以前話していた女性に対して、
「今韓国ドラマ何見ているの?」
みたいな質問です。
これも近況を聞いていますよね。
ただ、この最後の例は、
「朝ご飯食べた?」
などの質問と違うところがあります。
それは何かというと、
“相手の情報に基づく質問”
であるということです。
このように、近況の質問は、
1.相手の情報とは関係ない質問
2.相手の情報に基づく質問
の2つに分けられるという事を
まずは押さえておきましょう。
そして、1の相手の情報とは
関係ない質問の方は、
“自分が話せる近況の量が多いほど
質問をしやすくなる”
という特徴があります。加えて、
“相手の情報を知らなくても
手軽に聞ける”
というメリットがあります。
一方、2の
相手の情報に基づく質問は、
“相手の情報を認識できているほど
質問をしやすくなる”
という特徴があり、
“相手の承認欲求を満たしたり、
気持ちよく話させてあげられる”
というメリットがあります。
そして、この2つは
両方できた方がいいのですが、
ちょっと長くなってしまうので、
今回は1をやって、
次回、2をやっていきましょう。
尚、今回はちょっと細かい解説が
必要になるので、
回りくどくなったりする点が
ありますがご了承ください。
ではま、ず相手の情報に関係のない
近況の質問例をちょっと羅列してみます。
「今日何時に起きた?」
「朝ごはん何食べた?」
「最近いいことあった?」
「最近美味しいもの食べた?」
「今日のランチはどこ行った?」
「連休どっか行った?」
「最近何か買い物した?」
「最近旅行とか行った?」
…という感じで、
探せば無数に出てきます。
そして、これらの質問から
三角構文に入ることも可能です。
ただ、仕事などのプロフィール系と
ちょっと違ってくるのは、
“あらかじめ自己開示を用意できない”
という部分です。
というか出来なくはないのですが、
プロフィール系の自己開示の様に
1つのAに確定できないですよね。
例えば、連休何をしていたかのAも
その時によって違ったりしますからね。
そして、これといった自己開示が
ない中、三角構文に突入すると、
「連休何してたの?」
「ん~、食べて寝てました」
「じゃあ疲れ取れたね」
「はい(笑)」
「ちなみに俺もゴロゴロしてた(笑)」
「そうなんですね」
「うん。」
「・・・。」
みたいな会話になったりします。
これだと全然盛り上がらないですよね。
一方、それに対し、
自己開示がちゃんとある場合、
例えばこういう会話はどうでしょうか?
「連休何してたの?」
「ん~、食べて寝てました」
「じゃあ疲れ取れたね」
「はい(笑)」
「ちなみに俺はね~、カニカマを5種類
くらい買って食べ比べてたんだけど」
「なんですかそれ(笑)」
「三杯酢につけて目を閉じて食べると、
だいたいカニになるからすごいおすすめ」
「そうなんですね(笑)」
「うん。ちなみにA子ちゃんは
カニと焼肉だったらどっちが好き?」
さっきと比べると何かが違いますよね!
何が違うのかと言うと、
“自己開示にニュース性があるか?”
という部分になります。具体的には、
「カニカマを5種類食べてた」
というのは、日常的ではないし
意外性があるので、
ここではそういう内容を
ニュース性があると表現しますが、
この “ニュース性” があると、例えば、
「そうなんだ(笑)」という楽しさや、
「え!ほんとですか?」という驚き、
「え~、それは…」という悲しさなどの
感情の動きが生まれてきます。
そして、人間というのは、
感情が動かないと、
映画もドラマもゲームも遊びも仕事も
何もかもが面白くないわけですが、
これは会話にも言えることです。
ということは、さっきの
「俺もゴロゴロしてた」みたいなのは、
ニュース性がないがために、
感情が動かないから盛り上がらない、
ということになりますよね。
なので、ほんのわずかでもいいので
自己開示にニュース性を含ませて
感情の動きを生み出す事が、
三角構文をいい感じに進める
コツとなります。
ちなみに、例えば相手が、
「連休何してたの?」
「一人で12時間カラオケ行ってました笑」
など、ニュース性のある事を
言ってくれたとしたら、
それに対してこちらが感情を出し
大きくリアクションすることで、
相手の承認欲求が満たされて
楽しい雰囲気になっていきます。
ただ、こういう展開になるかは
運任せになっちゃうので、
自己開示がちゃんと
用意できていた方がうまくいきやすい、
ということになります。
イメージとしては、
「最近どう?」
と質問をしてから、
「ちなみに俺はね~、う~ん、」
と考えるのではなく、
「俺最近ジム行き始めたんだよね!」
などの自己開示ができる状態で、
「最近どう?」
と質問する感じです。
「最近カラオケいつ行った?」
の後で、
「俺はいつだろな~、ん~、忘れた」
という展開ではなくて、
「最近俺週1で一人カラオケ行って
平井堅ばっかり歌ってるんだよね」
という自己開示がある状態で
カラオケの質問をする感じです。
尚、誤解しないでいただきたいのですが、
自分の話をしたいが為に
意味もなく質問をするわけじゃなくて、
何かを質問するときはそれについて
自己開示できた方がよいという事です。
よく“相手からの質問は
相手が自身に聞いて欲しい内容でもある”
みたいに言われたりしていて
今回の内容とも深く関係していますが、
こういう心理はあなたが相手に対して
利用すればいいだけであり、あなたは、
“自分の話をしたいからわざわざ質問する”
という感じにはならないように注意です。
なぜなら、
そういう【癖】がついてしまうと、
相手の話を聞くよりも自分が話す事
ばかり考えてしまうようになったり、
あるいは正々堂々としていない感じの、
格下っぽい男性になったりするからです。
少しややこしくなりましたが
とりあえずこれらの問題は、
自己開示を大量に用意しておけば
余裕が生まれて自然と防げることなので、
このあとお伝えするQAを
ちゃんと継続すれば大丈夫です。
さて、ここまでの流れを絵にすると
こんな感じです。相手に質問をして、
相手がノリノリで話してくれれば
聞き手に回ればそれでいいし、
次の展開が見えなくなったら
自己開示をする、という感じです。
この自己開示ができる状態だからこそ
不安が取り除かれ、
(こんな事聞いてもなぁ)
(聞いてそのあとどうすれば…)
のような質問の躊躇をしなくなる、
ということですね。
以上の理由があるので、
最初に述べたように、
“自分が話せる近況の量が多いほど
質問をしやすくなる”
となってくるわけです。
逆に、自己開示できる話が
全くないにも関わらず、思考停止で
「最近いいことあった~?」
などと、何とか場を繋ごうと
するためだけに質問している状態は、
運任せ・相手頼みになっちゃうので
うまく行きにくい、ということですね。
ちなみに、
気づいた方も多いと思いますが、
この三角構文は必ずしも質問から
入る必要があるわけではないので、
自己開示からスタートしてもOKです。
具体的には、
「最近俺週1で一人カラオケ行って
平井堅のモノマネしてるんだよね(笑)」
→「ちなみにA子ちゃん
最近カラオケ行った?」
みたいな流れです。これがいわゆる、
“自己開示布石からの相手主体”
となります。
そして、相手との距離が近づき
遠慮がなくなるほど、この様に、
「最近こんなことがあってさ~」
という感じで雑談が始めやすくなり、
その後、例えば自己中な感じの人は
自分ばっかり話して終わりですし、
コミュ力のある人は主語を交代する、
みたいな構図になっていると思います。
以上、というわけですが、
まずは何よりも、
“自己開示できる近況の量”
を増やす必要があるということは、
を増やさないとダメですよね!なので、
そのためのQAをやっていきましょう。
■Q1.
昨日、笑顔になれた事を
一つ思い出して言語化しよう
(朝は?昼は?夜は?)
(仕事は?生活は?恋愛は?)
Aはその都度その都度考えるのですが、
答えの例としては、
エガちゃんねるでマックを酷評してて
ウケた、でもいいし、
スーパーで半額のマグロが
いっぱい手に入って嬉しかった
でもいいです。これを布石に、
「江頭のチャンネル見たことある?」
「普段スーパーとか行く?」
などと質問ができますね。
大事なのは、こういうQAを
頭を使って繰り返すことで、
ニュース性のある事に対する
アンテナを強化することです。なので、
日々QAを重ねることで、アンテナを
どんどん強化していってください。
1年2年と続けていくと
かなりビンビンになっているはずです。
尚、(朝は?昼は?夜は?)
(仕事は?生活は?恋愛は?)
というのは、前回の講座でやった
【的を絞る】の一例となります。
ご自身でAを考えるときに、思考の制御を
1つ1つ試してしてみてください。
意識的に日々繰り返すことで、制御する力
そのものも高まっていくはずです。
■Q2.
昨日の自分の行動を
一つ褒めて言語化しよう
(朝は?昼は?夜は?)
(仕事は?生活は?恋愛は?)
例えば、語彙力を高めるために
村上春樹の小説を読んだ、とか、
風呂の赤カビを超綺麗に掃除した
など、些細なことでOKです。
こういうのを言語化しておくと、
「A子ちゃん本とか読むの?」
とプロフィール系の質問もできるし、
「最近何か本読んだ?」
と近況を聞く質問もできます。
あるいは、
「昨日お風呂ピッカピカにしたんだよね」
という自己開示布石から、
「最近掃除してる?(笑)」
といじりっぽく聞いたりも出来ます。
とにかく、
“自分の近況を言語化しておくほど
質問もどんどん生まてくる”
ということですね!
■Q3.
昨日、負の感情になった事を
一つ思い出して言語化しよう
(朝は?昼は?夜は?)
(仕事は?生活は?恋愛は?)
例えば、コバエが耳に入ってきて
自分の耳を叩いて痛かった、とか、
中国製のワイヤレスイヤホンが壊れた
とかでOKです。
ここから、イヤホン何使ってるかとか
音楽は何聞いてるとかの話題に行けます。
で、裏面は空白になっているので、
これぞという話題が思いついた日は
是非小さくメモしていってください。
例えば、
コバエで耳を叩く、中国製イヤホン故障
みたいな感じでOKです。
で、Aの欄が書ききれなくなったら、
もう一枚カードを作ってどんどん
書き溜めていけばOKというわけです。
こうやって、日々話題を探しつつ、
出来上がっていったQAを
トレーニングの度に見直したり、
余裕があるときは各話題で三角構文を
をシミュレーションしたりすると、
アンテナも強化されていくし、
日を追うごとに話せる話題も
増えていきますよね!
というわけで、今回のQAは
この3つでいいかなと思います。
仮に毎日話題を見つけたとしたら
1ヶ月で90個にもなるので、
ひとまずこれでやってみましょう!
このQAで、自己開示のネタが
スタンバイされた状態になればなるほど、
話題を提供したいときに、
質問がポンと出てくるようになります。
あるいは、会話の途中で
ひっかかる単語が出てきたときに、
自分のエピソードをスッと話したり
できるようにもなってくる感じです。
では、次回に続きます。
ご視聴ありがとうございました!